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労働事件は、使用者側が勝つことは難しく、いかに紛争になることを予防するかが大事である、と言われます。ただ、紛争になった後でも、使用者側に勝ち目がないか、というと必ずしもそうではありません。
過去、私が担当した労働事件(交渉及び訴訟)においても、使用者側に有利に終わったことはかなりの割合であります。
私が使用者側として担当し、使用者側に有利に終わったケースは、今のところ大体が①労働者側が違法行為を行っていたか②労働者と代理人(私)が仲良くなったか、のいずれかに該当しています。
①労働者が違法行為を行っていた場合
典型的であるのは、労働者が会社の金を流用していたケースです。この場合、非常に高い確率で解雇は有効になります。また、残業代の支払いを求め、労働者が会社を訴えてきたとしても、労働者自身がちょっとでも金が入ってくればいいか、という程度の気持ちでいることが多い。何より、労働者は、会社側から違法行為をつつかれることを恐れていることが多い。
②労働者と代理人が仲良くなった場合(本人訴訟)
誤解されるかもしれませんが、私は、労働事件において使用者側の代理人に立つ場合、労働者の気持ちをいかに汲んでやるか、が非常に重要になってくると考えています。私より経験年数が上で、労働分野で一定の評価を得ている弁護士も、同じことを言っていました。
労働者は、金が欲しいというだけではなく経営者や上司に対してムカついているから残業代請求や解雇無効確認などの訴えを起こすことが多く、代理人として労働者本人と交渉していく際、労働者本人から経営者に対する愚痴などを聞ければ、労働者は、代理人である私に対して心を開いてくれ、ある程度譲歩した和解に応じてくれることがよくあるからです。
私は、比較的労働者の経営者に対する愚痴を聞くことが好きです。また、労働事件で原告側になる人は、会社を離れればいい付き合いのできそうな、いわゆるいい人であることが多い。よって、私は、紛争の相手方である労働者と仲良くなることが比較的多いです。この点は、私の強みだと思います。
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